猫は言葉を話さないけれど、毎日の“ちょっとした変化”でたくさんのことを教えてくれます。nekochanは、その小さなサインを見逃さず、日々のごはん・お水・トイレ・体重・投薬・遊び・通院などをまとめて記録し、見やすいグラフとリマインドでサポートしてくれる“猫と人のためのライフログ＆ケア”アプリ（またはサービス）です。本記事では、初期設定から毎日の回し方、データの解釈、子猫・シニア・多頭への応用、トラブル時の対処、1週間のスタートプランまでを丁寧に解説します。
nekochanは何がうれしい？（3行で要点）
- すべての“いつ・どれだけ・どうだったか”を1か所に集約できる
- 体重・飲水・トイレ・活動などを自動/半自動で可視化し、異変を早期に気づける
- 家族や同居人と記録を共有でき、誰が何をしたかが曖昧にならない
“かわいい”を記録する楽しさと、“健康”を守る安心感が同時に手に入るのがnekochanの価値です。
はじめてのセットアップ（10分で完了）
- プロフィール作成
名前、誕生日（推定可）、性別、品種、毛色、避妊/去勢、ワクチン歴、既往症、好き嫌い、ごはんの銘柄や給与量を入力。顔写真は毎月更新しておくと変化が分かりやすいです。 - 記録カテゴリの選択
ごはん（ドライ/ウェット/おやつ）、お水、トイレ（尿/便の回数・状態）、体重、投薬/サプリ、グルーミング、爪切り、ブラッシング、遊び時間、通院、写真メモ。最初は“体重・トイレ・飲水・ごはん”の4本柱からでOK。 - リマインダー設定
朝夕のごはん、給水器清掃、トイレ砂の交換、投薬、フィラリア/ノミダニ予防、爪切り、ワクチン、年1の健康診断。必要なものだけ時刻と頻度を合わせます。 - 共有メンバー招待
家族・パートナー・シッターの閲覧/編集権限を設定。だれが記録してもタイムラインが1本化されます。 - バックアップ/プライバシー
自動バックアップをオンにし、端末ロック・生体認証を有効化。写真は位置情報をOFFにしておくと安心です。
毎日の基本ルーティン（1日3分）
朝：ごはんの量（g）と飲水器の水量を記録、トイレチェック（尿/便の回数・形状・色）。
昼：できれば1回、簡易チェック（元気・食欲・遊び）。在宅ワークならレーザーポインターやじゃらしで5分の運動。
夜：体重測定（週2〜3回でも可）、ブラッシング/爪確認、1日のまとめを写真1枚でメモ。
この“朝・昼・夜”の短いリズムだけで、nekochanはグラフとカレンダーに整った“健康の軌跡”を描いてくれます。
記録が“行動”に変わる瞬間：データの読み方
- 体重
子猫は増え続け、成猫は緩やかな横ばい、シニアは筋肉量低下に注意。急な±3％/週はチェック対象。数値だけでなく“傾き”に注目します。 - 飲水
季節とフードの水分量で上下。ウェットを増やすと数値は下がることがあるため、飲水＋尿回数で総合判断。暑い季節は“器の数を増やす”“設置高さを変える”など環境介入も記録。 - トイレ
尿回数の急減・急増、便の硬さや色の変化は早期サイン。砂の種類変更やトイレの形状変更もイベントとして記録し、変化との因果を見ます。 - 活動量・遊び
短時間でも“毎日やる”ことが運動不足解消に有効。5分×2回を目標にし、遊び道具や反応もメモすると再現性が上がります。
写真メモの活用（“かわいい”は最高の観察記録）
同じポーズで毎月撮る“定点写真”を作ると、体格・毛艶・目の輝きの変化が見やすいです。毛球ケアや皮膚の赤みなども、文章より写真が強い証拠になります。nekochan上で“タグ（左目・肉球・ケガなど）”を付けると後から検索しやすく、通院時の説明もスムーズです。
ごはん設計：レシピとカロリーの“型”
1日の目安量は、体重×係数（ライフステージ・活動量）で算出し、ドライ/ウェット/手作りの比率を決めます。nekochanに栄養成分・1食量を登録すると、自動換算で“与え過ぎ/不足”を可視化。体重の傾きが上向きなら1割減、下向きなら1割増を目安に、2週間単位で微調整を。おやつは1日のカロリーの10％以内を上限に記録しておくと、家族間の“あげすぎ問題”が解決します。
お水の戦略（飲水行動をデザインする）
ボウルの材質（陶器/ステンレス/ガラス）、形状（浅型/深型）、設置高さ、数、設置場所（静かな場所/通り道）で飲水量は変わります。給水器とボウルの併用、常温/ぬるま湯の試行、ウェットフードやスープの併用もnekochanに“環境変更”として残しておくと、効果の有無が判断できます。
トイレ学：快適を数値化
砂の粒径、飛び散り、消臭力、肌当たり、トイレの出入り口の高さ、屋根の有無——これらを試すたびに“使用回数/滞在時間/粗相の有無”を記録。理想は“猫＋1台”の台数、家の静かな場所に分散設置。掃除の頻度もリマインド化しておくと、ニオイや不使用のトラブルが減ります。
投薬・通院・保険の覚え方
投薬は“時間帯・量・反応”をテンプレ登録してワンタップ記録。通院は症状→検査→診断→処方→次回予定の順でメモしておくと、後日の振り返りが容易です。予防のスケジュール（ワクチン、寄生虫対策、健診）は年カレンダーで俯瞰し、更新月を家族で共有しましょう。
多頭飼いの運用
- タグカラーで個体を識別し、記録の取り違えを防止
- ごはんは“個別の器＋場所”で食事監督、食べ残しと盗み食いを写真付きで記録
- 相性メモ（距離・威嚇・スリスリ）を残すと、環境改善（高低差の導入、隠れ家の設置、トイレ増台）の効果測定ができます
- 家族の当番制（朝ごはん/夜ごはん/掃除）をnekochanのタスクで可視化すると、負担の偏りがなくなります
子猫・成猫・シニアで変わるチェックポイント
- 子猫：体重の上昇カーブ、ワクチン・去勢/避妊の時期、噛み癖対策。短時間×高頻度の遊びで睡眠の質も向上。
- 成猫：体重維持、ストレスサイン（グルーミング過多/隠れる）、運動不足の解消。新しい遊びを月1で導入。
- シニア：飲水・排尿の増減、段差の上り下り、被毛の艶、食欲のムラ。床の滑り止めや段差解消を“環境イベント”として記録し、変化を確認。
1週間スタータープラン（無理なく習慣化）
Day1：プロフィール作成、リマインド設定、4本柱（体重・トイレ・飲水・ごはん）だけ記録
Day2：飲水環境を1つ変更（器の高さ/場所）。写真メモを1枚
Day3：トイレ掃除の頻度を固定化。砂の量と固まり具合をメモ
Day4：遊び5分×2回をタイマーで実施。反応の良いおもちゃを記録
Day5：体重測定。前回との比較コメントを残す
Day6：ごはんのグラムを測り、給与量テンプレを登録
Day7：1週間のグラフを眺め、よかった点を3つメモ。“継続のごほうび写真”を撮影
よくある質問Q&A
Q. 記録が続きません
A. “朝はトイレと写真、夜は体重”のように時間帯で役割を分け、1回1分で終わるタスクに落とし込みます。週末にまとめ入力でもOK。
Q. 数字ばかりで疲れます
A. 写真メモを中心にし、“気づき一行メモ”で十分。グラフは週1回だけ見れば効果があります。
Q. 家族が記録してくれない
A. nekochanに“交代バッジ”を実装しているなら活用し、達成日には壁紙やスタンプを共有。小さな成功体験が続ける秘訣です。
Q. 体重が増減して不安
A. 1回の数値で判断せず、移動平均（例：直近3点の平均）で傾向を見ましょう。異常値にはメモを添えて因果（食事・運動・環境）を探します。
Q. 旅行や出張のときは？
A. シッター/家族をゲスト招待し、タスクを割り振り。帰宅後に“連続記録バッジ”が切れないよう、後追いでまとめ入力しても大丈夫です。
快適に使う小ワザ
- キッチンに小型スケールを常備して“盛る→測る→記録”を一連化
- 体重は“人＋猫−人”で測り、誤差を備考に残す
- トイレはスマホで“固まりのサイズ比較写真”を撮ると、数値化が苦手でも差が分かる
- 写真の背景を同じにすると、毛艶や体格の変化が視認しやすい
- 週1で“おもちゃローテーション”。反応をnekochanに記録して、飽き防止の台帳に
セーフティ＆エチケット
nekochanは医療行為の代替ではありません。気になる症状（嘔吐・下痢・血尿・食欲不振・急な元気低下など）が続く場合は、記録を携えて速やかに医療機関へ。キャリーの慣らし方や移動時の保温/保冷もメモしておくと、次回が楽になります。家族での共有時は、個人情報の扱いに配慮し、写真の位置情報などはオフにしておきましょう。
まとめ：“かわいい”を残すことは“健康”を守ること
nekochanは、可愛い瞬間を残しつつ、健康の兆しを数字で見える化してくれるツールです。最初は4本柱（体重・トイレ・飲水・ごはん）だけで十分。3分の記録が1週間でグラフになり、1か月で暮らしの癖が見えます。あとは小さく改善を重ねるだけ。ごはんの量を1割調整する、器を1つ増やす、遊びを5分足す——その積み重ねが、猫の穏やかな日常を長く、豊かにしてくれます。今日からnekochanを開いて、写真を1枚撮るところから始めましょう。未来の自分と、あなたの大切な猫のために。
